実は・・・私・・・
恋してるんです。
相手は幼馴染の
上村カイセイ。
でも、カイセイは・・・
とんでもないモテ男子。
私なんかじゃ、
到底無理な相手――。
ヒビキ「はぁ・・・」
カイセイ「どーしたんだよw
ため息なんかついて、
お前らしくねーぞー!w」
ヒ「な、なんでもない!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
ヒ「あーもー・・・
また逃げちゃった。
こんなんじゃいつまでも・・・」
アスカ「ヒビキーーー!!!」
ヒ「あっ! アスカーーー!!!」
この子は、
中学に入ってから出来た
私の大親友!
ア「あ、あのね・・・
実はさ・・・私・・・
カイセイ君が好きなの!」
え・・・
えええええええええ!
ア「そ、それでね!
ほ、ほらさ・・・ヒ、ヒビキ、
カイセイ君と幼馴染でしょ?
だ、だからさ・・・
カイセイ君にどんなタイプが好みか
聞いてきて欲しいの!
・・・いい・・・かな?」
ヒ「そ、そーなんだ!
へ、へー・・・わかった!
聞いてくるよ!」
ア「ほ、本当?! ありがとー」
まさか、アスカまで
カイセイが好きだったなんて・・・。
★。。・。。★。。・。。・★。。・。。★。。・。。★。。・★
ヒ「カイセイ!」
カ「ん? 何?」
ヒ「あ、あのさ・・・
突然なんだけど・・・
どんな子が・・・タイプ・・・?」
カ「へ?w
え、ちょ、急にどしたの?w
なんか今日のヒビキ変だよw」
ヒ「そ、その辺は置いといて・・・」
カ「んー・・・
人の為に頑張れる子。かな?」
ヒ「ほ、他には?」
カ「ないよ」
ヒ「あ、ありがと!」
人の為に頑張れる子。
かー・・・。
ドンっ。
ヒ「きゃっ」
シュウヤ「す、すみません!
大丈夫ですか?」
ヒ「だ、大丈夫です!」
シ「あー・・・
行っちゃった・・・」
――可愛かったな、
さっきの子・・・。
シ「ん・・・何これ・・・
あ、あの子の生徒手帳!
渡さないと!
名前ヒビキちゃんて
言うんだー」
ヒ「あ! アスカーー!
聞いてきてたよーーー」
ア「え、本当に?
ありがとー。で何々?」
あれ?
ヒビキと、川床さんじゃん、
カ「おーい! ん?」
ヒ「えっとね、
人の為に頑張れる子。
だって、」
あれ、それ・・・
さっき俺が言ったやつじゃ・・・。
ア「人の、為に、頑張れる子・・・
なんかカイセイ君らしいね♪
あのさ、私、さ。
今から告ってこようと思うんだけど・・・」
ヒ「え、まじで?!
そっかー頑張って!
私にだって言えたんだし、
カイセイにだって大丈夫だよ!」
ア「・・・うん! ありがと!
んじゃ、探してくるねっ」
ヒ「・・・うん・・・」
カ「なにそれ、」
ヒ「か、カイセイ?!
いつからそこに・・・」
カ「川床さんに教える為に
俺に聞いてきた訳?」
ヒ「そ、それは・・・」
カ「・・・期待してた俺が
バカみたいじゃん・・・」
え、今なんて・・・。
シ「あ、ねえ、君、
ヒビキちゃんだよね?」
ヒ「え、あ、はい」
シ「よかったー!
はいこれ、生徒手帳」
ヒ「え、あっ! ない!
ありがとうございます。
あの・・・お名前は?」
シ「あ、ごめんね!
シュウヤです。よろしく!」
ヒ「よろしくおねがいします!」
シ「あのさ・・・」
ヒ「はい、」
シ「俺ヒビキちゃん可愛いと思う。
素直だし、一生懸命だし・・・
俺、ヒビキちゃんの事好きだよ、」
ヒ「え、・・・」
シ「あ、びっくりさせてごめんね、
でも俺、本気だから。
・・・返事とか後でいいから。
じゃあ」
え、ええ?!
ちょ、ちょっと待って。
え、シュウヤくん、
私の事好きなの?
えー!
で、でも・・・私は――。
ア「ヒビキ・・・」
ヒ「あ、アスカ、
ど、どーだった?」
ア「振られちゃった。
好きな子がいるんだって・・・
でもね、友達ならいいって!」
ヒ「そーなんだ」
ア「どーしたの? ヒビキ?」
ヒ「ごめん。
アスカの事、応援しといて、
さっきね、シュウヤくんて人に
告られたの。
でも・・・私、好きな人いるから
返事しなかったの」
ア「え、ああ、うん。
それで?」
ヒ「その、好きな人が・・・
カイセイなの。ごめん。
私、親友失格だよね・・・」
ア「そーなんだー、
言ってくれればよかったのにー!
そんな私こそ、
気づかなくってごめんね・・・」
ヒ「アスカ・・・」
ア「そうと決まったらほら!
やることあるでしょ?」
ヒ「うん!」
――ありがとう。
アスカ・・・。
★。。・。。★。。・。。・★。。・。。★。。・。。★。。・★
ヒ「シュウヤくん!」
シ「あ、ヒビキちゃん、」
ヒ「ごめんなさい。さっきの話。
私、好きな人いるんです。
なのでシュウヤくんの気持ちには
答えられません」
シ「そっかー・・・そーなんだ。
好きな人と上手くいくといいね!
応援してるよっ」
ヒ「シュウヤくん・・・」
シ「でもまだ、
諦めた訳じゃないからねっ!
じゃあ」
ヒ「うん。じゃあね」
・・・・・・・・・・・・・・・
カ「あ、ヒビキ」
ヒ「か、カイセイ・・・
あのね、私カイセイの事が、す」
カ「俺ヒビキの事好きだ」
ヒ「え? ほ、本当に・・・?」
カ「う、うん・・・
好きなタイプ・・・
お前だし・・・」
ヒ「私も好きだよ」
・・・・・・・・・・・・・・・
実は・・・私・・・
恋してるんです。
相手は幼馴染の
上村カイセイ。
でも、カイセイは・・・
とんでもないモテ男子。
でも今日から私の彼氏です。
☆END☆