私、宮原ヒビキ!
かわいいし、優しいって、
みんなにモテモテの人気者。
彼氏もいるの。
名前は、ジュンヤ。
とってもイケメンなの。
3週間後のクリスマスには
デートする予定☆
わたし、とってもリア充~!
今日も友達のサラとミアと
ショッピング♪
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服屋にて。
サラ「ミアー
このスカート可愛くなーい?」
ミア「うん! ヤバい!」
サラ「ねぇヒビキどう思・・・」
その時・・・
バタッ。
2人「ヒビキ?」
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ヒビキ「ここは・・・?」
白い壁に、ステンレスのベッド。
そして私を、サラとミア、親と、
白衣を着た人が囲んでいる。
2人とヒビキママパパ「ヒビキ? 気が付いた?」
ここは・・・病院??
先生「宮原さんは・・・実は・・・
宮原さんはガンです」
え?
先生「手術すればなおる可能性はあります。
でも、なおる可能性は・・・
もし直ったとしても、年明けまでは
入院して下さい」
そんな・・・
そんな・・・
・・・・・・・・・・・・
その時、急に誰かが入ってきた。
?「ヒビキ?」
あ・・・ジュンヤ?
ヒビキ「来てくれたの?
今日はダンスの発表会って・・・」
ジュンヤ「ヒビキが一大事ってのに、
呑気に踊ってられるかっての。
俺の1番の宝物は、お前だから」
ジュンヤ・・・
ジュンヤ「笑ってよ。俺に、
・・・いつもの可愛い笑顔を、
見せてくれよ・・・」
ヒビキ「・・・ジュンヤ・・・
私、もうデート行けないよ。
それどころか、もう死ぬかも。
ごめん。笑えない。つらい」
ジュンヤ「ヒビキ・・・」
耐えきれなくなったのか、
ジュンヤは病室を出ていった。
つらい。つらいよ。
彼にもひどい事言っちゃったし、
デート行けないし、
死ぬかもしれないし・・・
サンタさん、私に、
ガンが治る薬を下さい。
魔法の薬を・・・
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3週間後。
クリスマスイヴ。
1人病室にいた。
手術はまだ。
検査に時間がかかるらしい。
私、ジュンヤに会いたい。
サンタさん・・・!
すると、
ジュンヤ「ヒビキ? これ」
と、ジュンヤが入ってきた。
ジュンヤ「これ、学年みんなで作った、千羽鶴」
え・・・
ジュンヤ「みんな、
ヒビキが良くなるように願ってる。
だからさ、笑えよ」
ジュンヤ・・・
ヒビキ「ジュンヤ、みんな、
ありがとう・・・」
思わず涙が出た。
そして笑った。
それを見てジュンヤも笑った。
ジュンヤ「あー、俺、
クリスマスプレゼントもらったわ。
やっぱサンタは裏切らねーな・・・」
そして顔を少し赤くした。
ジュンヤ「お前の笑顔が、1番欲しかった」
ジュンヤ・・・
ヒビキ「私も、もらったかも。
クリスマスプレゼント」
ガンなんて乗り越えられそうな、
強力な薬を。
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あれから1ヶ月――
私は、手術して、とっても元気。
今はジュンヤにチョコ作ってます☆
♪END♪