ある日のこと、
私はサッカー部の
マネージャーのため、
部活終わりでも
掃除をしていました。
そもそも私は
サッカーなどの運動神経は
皆無なのですが、
唯一の大好きな幼なじみの
男の子に恋焦がれて、
サッカー部の
マネージャーになりました。
「いっそのこと
告白しようかな?」
なんて絶対有り得ないようなことを
考えて、今日の掃除は終わりました。
★・・・★・・・★・・・★
次の日、私の親友が
同じマネージャーとして
活動していました。
しかし、その子には、
裏があったのを
掃除中に気づいてしまったのです。
掃除をしていると、
外からコソコソと音がしたので、
そっと見てみると、親友が
私の好きな男の子に、
「あの子ってね、
いーっつも掃除サボって
帰るんだよー!?
有り得なくない!?」
なんて言っていたのです。
男の子は「ふーん」
と聞いていました。
何で!?
どうして!?
私そんなことしてないのに!
ドッドッドッ、、、
心臓が破裂しそうな程に
苦しかった。
それから、
私はサッカー部に
あまり行かなくなりました。
行きたいけど、
親友がいるから、、
嘘なのに、
嘘だと証言ができないから、
何も言えない。
★・・・★・・・★・・・★
ある日、大好きな男の子に
「お前あんま来なくなったな。
どうしたの?」
って言われてしまいました。
気付いてよ。
私は悲しくなり、
「あんたなんかに、
私の気持ち分かりっこない!
分かってるかのように、
簡単に言わないで!」
酷く当たってしまった。
何も悪くないのに。
「ごめん」
そう言って、
あれ以来からは
男の子は話さなくなった。
いつも笑顔で
馬鹿なことを言う男の子は、
私の前から遠ざかってしまった。
全てが、
終わった。
友達はいない。
好きな人にも嫌われる。
もう嫌。
全ては出来ない癖に入った、
サッカー部のせいだ。
やつ当たってしまった。
退部届けを書き、
部活終わりの時間に、
顧問の先生に出した。
その後、
サッカー部の部室に行って、
自分のロッカーを片付けて、
帰ろうとした時、
「おい!
待てよ!」
大きな声がした。
あの、
私の大好きな声。
「何で!? 何で、
お前が退部する必要があるんだよ!」
え???
混乱した。
「お前が居ないせいで
俺は正直、全てがテキトーに
なったように感じる」
そんなん嘘だ。
どうせまた、
からかいたいだけ。
「・・・どうしてそこまで言うの?
私ごときに」
男の子は顔を真っ赤にして
必死なようだった。
「当たり前だろ!
俺はお前が、
1番好きだからだよ!」
しばらく固まってしまった。
有り得ないような言葉が
あの声で私に
語りかけてくれているから・・・!
ドッドッドッドッ!
心臓の高鳴りが止まんない。
嬉しかった。
当たり前の感情しか
出てこない。
「私も!」
大声で叫んだ。
サッカー部はまた戻り、
彼の家に遊びに
よく行くようになった。
親友がいるから嫌だけど、
彼がいるから頑張れる。
親友のあの言葉の後に
カレは、
「お前みたいなクズより、
よっぽどマシなことは、
誰よりも俺は知ってる!
変なやり方で媚び売んな!
次アイツに何かしたら、
俺が許さねぇ!」
と言ったんだとか。
私はそれを聞く前に
走って帰ってしまったから、
知らなかった。
こんなにも大切に
思われてるんだな・・・
と思うと、嬉しかった。
これからも、
仲良く・・・
―*END*―